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『Oh!-カウントダウン-#6』

『Oh!-カウントダウン-#6』

Oh!MyBrother-カウントダウン-
【#6】



 自然とASAHIを強調する広瀬の目が輝いている。
 ほんの数か月前のことだ。
 なぜか双士郎のスポーツ大会に乗り込んで来た兄である朝陽と、
 広瀬は何らかの会話を交わしている。
 内容は知るところではない。
 が、広瀬には朝陽に対する並々ならぬ信頼があるようで、
 それはこうして偶発的に朝陽が話題に上るたびはっきりと姿を現す。
 
 いったい広瀬は朝陽とどんな話をしたのだろうか。
 気になりつつも、兄についての話題は極力避けたいという、
 心的ハンディを抱える双士郎にとって真相は未だ謎に包まれたままだ。

(そんな……きらきらした目で……)

 まとめきれない雑多な思いがぐるぐると思考を掻き乱す中、
 広瀬の眼力に負けて双士郎の瞳が一瞬泳いだ。

「う……うそじゃないもん……!」
「もん、って言われても。まぁ、それは今はいいや。とにかく。
 飲酒と風俗で捕まったとして、
 何で死ぬなんて発想になったわけ?」

 いきなり手を離すという凶行に及ばせた核心の問いである。
 双士郎はしゅんと肩を落とした。

「……だって、それだけ悪い事して捕まったら、死刑になるかもって……」
「だからその根拠は?」
「……根拠って、いうのは、ないけど……
 そう思っちゃったんだよ、警察って何かただそれだけで怖いし!
 それにさっ絶対死刑にならないってミキオ約束出来る!?出来ないでしょ!?
 とにかく入江くんを助けるのが先だよ!中に入ろう!」
「おい、双士郎っ」

 途中から開き直ったかのように声を荒げ、
 得体の知れない怪しげな店へ乗り込もうとせん双士郎の身体を、
 広瀬は間一髪、背後から腕を絡めて阻止する。

「離してミキオ!僕一人でも行く!」
「落ち着けよ!お前が行ってどうにかなるわけじゃないし、
 逆にお前も同罪になって犯罪者が二人に増えて、
 ってそれじゃ何の解決にもならないだろ!?
 それに、そもそもこんなので死刑になるもんか!」
「――――え?」

 決定的な一言だった。
 双士郎は暴れるのを止め、おもむろに広瀬を振り返る。

「そうなの?ならない?根拠ある?」
「あ・る・よ!」

 はぁはぁと肩で息をしながら広瀬は断言する。

「どんな人が死刑になるか知ってる?
 死刑っていうのは、死んでも罪を償えないような重い罪を犯した人間が受ける究極の罰だ。
 主に殺人罪に適用されるものなんだよ。しかも、たっくさん人殺したとか、すっごく残忍な方法で
 殺したとかね。それでも裁判で死刑を決定するのは難しいことで、そう簡単に死刑になんてなってたら
 民主主義国家とは言えなくなってしまうし国際社会から非難の嵐に遭うこと請け合いで――」
「あー、ミキオ。
 もう分かんない、分かんない」
「あ、ああ、うん……
 えーと、だから、そういうことで!」

 こほん
 広瀬が一つ咳払いをする。

「少なくとも中学生の飲酒と大人の遊びでは死刑にならないってことだ!
 分かった?」
「うん!よく分かった!」

 晴れやかな表情で双士郎が首を縦に振って応えた、
 その時。

「ぷーっ!
 はっはっはっ!
 ダメだ我慢できないわ!」
「「ッ!!」」

 見知らぬ人間の笑い声が木霊した。



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